学習への「リモ・コン」はタブー

まず初めに、今回の東北地方太平洋沖地震で、被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復興をお祈り申し上げますとともに、伸進舎として、心ばかりの義援金に協力させていただきました。

母親との二者面談を通じて、多くの母親に対し私は、わが子への学習への「リモ・コン」はやめて下さいと忠告しています。もともと母親というものは、わが子に「あれをしなさい」「これをしなさい」と、一から十までコントロールする傾向があるらしいのです。
しかし、目的を貫徹した母親には、その「くせ」が非常に少なかったように思います。その一方で、母親としての自分の実践面に対しては、厳しく批判を持ち続け、周りの様々な情報にも動揺することもありませんでした。わが子が勉強している時間にはテレビを切り、決してわが子に対してのみ勉強を強いることはありませんでした。しかも、わが子への干渉については、己を抑え懸命に過保護を警戒して、一線を守っていたことも見逃せません。

さらに、父親の存在が大きい事も否めません。母親の行き過ぎを終始矯めつつ、しかも目標をにらみ続けてわが子の方向を誤らせない、いわば羅針盤の役割を担うのが父親と言えるでしょう。
これは、家庭教育の場における校長は父親で、母親は教頭。生徒一人一人に学習の効果を上げさせるのは、ひとえに校長の「場作り」にかかっていること。落ち着いて勉強できる環境をつくる、まじめに目的に取り組める人間の基盤を養成する。それが教育の「場作り」であり、名校長が何よりも心がけるべき事柄であると考えます。

次回は、「自主性を、いかに伸ばすか」について書いてみたいと思います。

 

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