読解

読解問題を解くにあたり、「読む力(読み技術)」・「解く力
」・「書く力」の三つがそろっている必要があります。このうち、
最も大切なことが「読む力(読む技術)」です。
解くとき、ふつう、文章を一読し、それから問題を解きにかかりま
す。ここで、一読し終えた段階で文章の内容が概ね頭に入っている
かいないか、が勝負の分かれ目になります。まず、設問を読んで本
文の該当箇所を考えるというような方法もありますがいわゆる難関
校の問題には対処しきれない可能性が大きいと思われます。文章の
細かなところまで理解できていなくても構わないのです。大事なこ
とは、文章の大まかな流れをつかみ、頭に入れてしまっていること
で、つまり、頭の中で要約しながら文章を読めるかどうかがポイン
トです。
本文全体の趣旨や流れがわかっていないと解けない問題が多く、本
文の各部分にだいたいどのようなことが書かれていたのか、その各
部分の内容が全体の中でどのように位置づけられているのか、本文
の趣旨とそうからむのか、ということも意識して読むことが大切に
なります。

                           松尾

カテゴリー: 未分類 | 読解 はコメントを受け付けていません

師の叡智について

 ユダヤ教には「タルムード」という聖典が存在します。これは元々、口伝が原則でしたが二世紀ごろに内容の散逸を恐れたユダヤ人の律法学者が文書にしたもののようです。この「タルムード」を読んで勉強する人は必ず、とある姿勢のようなものを強制されます。それは「タルムードの内ではこの世のすべてが予め思考されているというということを受け入れること」です。
 
 私たちは真にすぐれた思想というのは、すべての思想(産業社会や近代テクノロジーさえも)が思考されている思想であるという理解から出発する。 /『困難な自由』 エマニュエル・レヴィナス著 内田樹訳 国文社
 
 現実的に考えてこの世のすべての問題が予め考えられている書物など存在するでしょうか。
 ここですべてが思考されているというのは「事実」ではなく「物語」です。本当にそうなのではなく、「師に就いて学ぶならその前提で学びなさい」ということです。ここでいう「師」というのは具体的な人物でなくともかまいません(勿論、具体的な人物でもいいです)。「書物」でも「映画」でも「音楽」でもなんでもかまわないのです。本当は全てが思考されているわけではないのでしょうが、そこに全てが備わっていると信じて貪欲に学ぼうとする人は、まさに「一から十を知る」ことになるでしょう。
 伸進舎に通われる皆さんには無限の可能性があります。無限とは、無限を信じた人にのみ訪れます。フランスの哲学者であるレヴィナスが本当にこんなことを言いたかったのかはよくわかりませんが、きっと目の前の一つのことから一つのことしか学び取れない人よりも、なるべく多くを学ぼうと出来る人の方が強く成長できることでしょう。
 私も斯くありたいものです。書物の正しい読み方は、誤読なのかもしれない、と私は思います。
 
 
古後

カテゴリー: 未分類 | 師の叡智について はコメントを受け付けていません

机に向かうために

 初めまして。この3月よりお世話になっております、古後と申します。
 今年も夏期講習が始まり、伸進舎に通うお子様が一生懸命学習に取り組んでいます。しかし、一心不乱にテキストに向かう子もいれば集中力にムラがある子もいます。それはやはり個々で異なる点でしょう。かく云う私も子供のころはあまり長く勉強を続けられるタイプではありませんでした。子供のころは、などと申しますが、今もそんなに変わっていないかもしれません。
 しかしそんなに悲観をする必要もなく、そもそも人間の脳というのはあまり長時間の集中はできないようになっていて、最も深い集中で15分、少し緩めの集中で45分が限界のようです。短い、と思われるかもしれませんが機能上仕方のないことであり、言い換えればそれだけ消耗することなのでしょう。そう考えると面白いもので、小中高の授業は一時限につき45、50分ですし、大学の講義は90分と45の2倍です。面白いですね。
 もし集中力が持続しないとお悩みでしたら、このことから1時間ずっと机にしがみつくということは早々にあきらめて15分ごと(集中が切れるごと)に伸びをして休息を入れるとか、45分ごとに飲み物を飲んで緩めの集中を意識するなどの工夫をしてみてもよいかもしれません。
 この夏が、皆様にとって有意義なものになることを願っています。
                                                          
                                                            古後

カテゴリー: 未分類 | 机に向かうために はコメントを受け付けていません

陰でほめよう

江戸初期の儒学者である貝原益軒は
「朋友の間、悪しきことならば面前に言うべし、陰にて謗るべから
ず。後ろめたく聞こゆ、面前にてその過ちを責め、陰にてその善を
褒むべし」
と言う言葉を残しています。
本田の創始者本田宗一郎さんとその片腕といわれた藤沢武夫さん、
ビートルズのメンバーだったジョン・レノンとポール・マッカート
ニーなどに共通して言えることで、二人きりの時には「その考えは
おかしい」「センスがない」など歯に衣着せぬ言い方で衝突はしば
しばあったそうですが、相手がいない時には相手を褒め、徹底的に
持ち上げたそうです。
自分のいないところで自分をほめたたえてくれる人は、それだけ自
分を認めてくれているものなのかもしれません。
【賞賛はみんなの前で、忠告は秘密のように】
人間関係が楽になる逆転の言葉です。

                        松尾

カテゴリー: 未分類 | 陰でほめよう はコメントを受け付けていません

メモの習慣

昨年亡くなられた中・高校時代の恩師のお別れの会がありました
。。
国語の先生で、非常に厳しい方でした。
「とにかく書く習慣をつけろ、何らかの折に役に立つ」
幕末の思想家山岡鉄舟の言葉であると、ある時の授業で話しをされ
たことを思い出しました。
そのことを物語るエピソードとして、イギリスでロックに夢中にな
っている3人の若者がいた。その者たちに対して「君たちの家が火
事になったとしたら、真っ先に何を持って逃げだすか?」と。
1人目は「大切にしているエレキギター」
2人目は「尊敬しているミュージシャンのレコード」と答えたが、
3人めの若者は「紙とペン」と答え続けて「メロディーというもの
は、意外の時に湧いてきます。それをその時書き留めておけば後に
なって忘れることもないし、それが後々ヒットするかもしれない
。」と
この3人目の若者がロックギタリストの神様と呼ばれるようになっ
たエリック・クラブトンだということでした。
我々も例外とは言えないでしょう。
仕事に役立つアイデア、ヒント等等。いつひらめくかわかりません

→メモの習慣をつける、それが大事なこと・・・・

                           松尾

カテゴリー: スタッフブログ | メモの習慣 はコメントを受け付けていません

心情

前回の読解に続き今回は読解の一つの要素である心情を慮るについて考えていきましょう。

物語や小説においては登場人物の心情を理解することが必要です。心情が文中にはっきりと記されていればよいのですが、実際はそうでないことのほうが多いのです。では、そういったときどのようにすればよいのでしょう。

一つはそこに至る経緯をふまえ推測をする。あるいは、比喩を含む表現などから解読する、といいた技術から読み取っていく必要があります。

また、こういうときにはふつう人はこういう気持ちになるものだ、という常識的なことも必要です。このことは読解力とは異なる領域ですが、文章を読むためには、常識という名の前知識は必要なことと言えます。

〈実験〉常識的に考えてみてください。

まず次のAグループの中から一つ思い浮かべてください。

A: 温泉、風邪、牧場、スキー、コップ、おにぎり、冬

次に思い浮かべたものから連想するものを一つ次のBグループから思い浮かべてください。

B: 米、定規、まんじゅう、雪、パソコン、牛乳、ティッシュ

次にBグループで思い浮かべたものから連想するものを一つ次のCグループから思い浮かべてください。

C: 速い、鋭い、甘い、白い、赤い、広い、狭い

これで最後です。Cグループで思い浮かべたものから連想するものを次のDグループから思い浮かべてください。

D: デパート、信号、砂糖、ピラミッド、森林、世界地図

あなたがDグループで思い浮かべた(連想した)のは


   さとう です
                              教務部 松尾

カテゴリー: スタッフブログ | 心情 はコメントを受け付けていません

読解

読解問題を解くにあたり、「読む力(読み技術)」・「解く力」・「書く力」の三つがそろっている必要があります。このうち、最も大切なことが「読む力(読む技術)」です。
解くとき、ふつう、文章を一読し、それから問題を解きにかかります。ここで、一読し終えた段階で文章の内容が概ね頭に入っているかいないか、が勝負の分かれ目になります。まず、設問を読んで本文の該当箇所を考えるというような方法もありますがいわゆる難関校の問題には対処しきれない可能性が大きいと思われます。文章の細かなところまで理解できていなくても構わないのです。大事なことは、文章の大まかな流れをつかみ、頭に入れてしまっていることで、つまり、頭の中で要約しながら文章を読めるかどうかがポイントです。
本文全体の趣旨や流れがわかっていないと解けない問題が多く、本文の各部分にだいたいどのようなことが書かれていたのか、その各部分の内容が全体の中でどのように位置づけられているのか、本文の趣旨とそうからむのか、ということも意識して読むことが大切になります。
                             教務部 松尾

カテゴリー: スタッフブログ | 読解 はコメントを受け付けていません

電子と紙と・・・

 あなたは、電子派ですか、紙派ですか?

そうです。今では、本を読むにもマンガを読むにも、

何か調べものをするにも、電子版もあれば、紙版も

ありますから。

 今回は、調べものをしたい時、中でも辞書を使い

たい時に限定して考えてみましょう。

 昔ながらの紙の辞書の良いところ。

自分でマーカーや鉛筆で線が引けること。

時が経って見直してみると、「ああ、あの頃、夜中まで

勉強して単語を覚えた時に引いた線だ。我ながら頑張っ

ていたなあ」とか、しみじみすることが出来ます。

同様に、その頃に挟んだ栞がパラリと出て来て、これま

た懐かしさにウルウルとなったり。

 実際に自分の手で書いたり挟んだりした足跡をその

まま残しておくことが出来るわけです。

幾つかのページを簡単に行ったり来たり出来るのも、

紙の辞書の便利なところですね。

 では、電子はどうか。

自分の足跡が見たいなら、ちゃんと履歴が残ってるぞ、

とは言われても。ちょっと風情が無さすぎますよね。

 電子辞書の場合は、とにかくあの圧倒的な情報量に脱帽!

なのです。そしてもちろん、あの軽さ、コンパクトさにも。

重い紙の辞書をいちいち取り出したり、持ち歩いたりしなく

ても、サッといつでも小さな電子辞書があれば・・・

って、アレレ? これって辞書じゃなくて、もうスマホが

ひとつあれば、事足りるってことですか?

確かに最先端の情報を、より深く知ろうとすれば、ネットの

ほうが便利、ってことに・・。

 ここまで、この文章を書いて来て思いました。結局、

「今やツール(道具)は、山ほどある。後は、それを使う者、

人間(あなた)が、それらをどう使いこなすかだ」

ということなのでしょう。

ある有名な放送作家は、原稿を未だに原稿用紙と万年筆を

使って書いているそうです。(ファックスは使用可とのこと)

手触りや匂いや、情緒を重んじるもよし。軽さや速さや、

便利さを重んじるもよし。でも、道具の選択肢が増えた分

だけ、使うほうのセンスや価値観が問われてもいるわけで、

「人類の進歩と調和」ってムズカシ~い。

            教務部 吉井

カテゴリー: スタッフブログ | 電子と紙と・・・ はコメントを受け付けていません

ことば

なぜ、三時をおやつというのでしょう。

日頃何気なく使っている言葉について考えてみましょう。

これは、昔、十二支が時刻を表すものとしても使われていたことによります。

それは1日を二時間ずつに分けそれに十二支が割り当てられていました。つまり、

23時~1時を子の刻、1時~3時を丑の刻、3時~5時を寅の刻、5時~7時を卯の刻、7時~9時を辰の刻、9時~11時を巳の刻、11時~13時を丑(午)の刻、13時~15時を未の刻、15時~17時を申の刻、17時~19時を酉の刻、19時~21時を戌の刻、21時~23時を亥の刻、という形です。このことから昼の12時のことを正に午と言う意味で正午と言い正午以前を午前、以後を午後と言うようになったそうです。

そして、これとは別に日常生活で時刻を表す時に

1時までを九つ、2時までを九つ半、3時までを八つ、4時までを八つ半、5時までを七つ、6時までを七つ半、7時までを六つ、8時までを六つ半、9時までを五つ、10時までを五つ半、11時までを四つ、12時までを四つ半という言い方をしていたそうです。

このようなことから、3時(15時)頃をおやつということが今日まで続いているわけです。
また、十二支は方角を示すものとしても使われていて北を子、東を卯、南を午、西を酉として表していました。このことは今でも社会の学習で出てくる標準時子午線で使われています。
             教務部 松尾

カテゴリー: スタッフブログ | ことば はコメントを受け付けていません

【子供のモチベーションをどう維持するか】

成績が不振のお子さんに危機感が感じられないと、どうしても「もっとやる気を出しなさい」と言ってしまいがちです。しかし、この言葉を物事がうまくはかどらない時に自分自身が言われたら、やる気が出るでしょうか。
お子さんのモチベーションが自然と高まるのは、親が学びへのモチベーションが高いケースに見られます。
親が勉強している姿(例えば資格試験等)を間近で見ていると子供は手を抜けないもので、子供のやる気が出る環境とは何かを考え、親も何か目標を持ってその姿を見せるのも良いのではないかと思います。
子供に対する評価は、他人(塾の講師)よりも厳しいケースがよくあり、子供は大人が考えているほど‘美しい’勉強ができるわけでもないのです。いい加減に見えるからといって、それがやる気のない勉強になっているとはかぎらないのです。悪いところは目につきやすい、だから良いところをできるだけ見てあげることが必要でしょう。不用意な言葉を投げつけるのではなく、見守る態度・励ます態度等から子供との信頼関係が築きあげることで困難にも対応できるものではないでしょうか。

                              教務部 松尾

カテゴリー: スタッフブログ | 【子供のモチベーションをどう維持するか】 はコメントを受け付けていません