前回の読解に続き今回は読解の一つの要素である心情を慮るについて考えていきましょう。
物語や小説においては登場人物の心情を理解することが必要です。心情が文中にはっきりと記されていればよいのですが、実際はそうでないことのほうが多いのです。では、そういったときどのようにすればよいのでしょう。
一つはそこに至る経緯をふまえ推測をする。あるいは、比喩を含む表現などから解読する、といいた技術から読み取っていく必要があります。
また、こういうときにはふつう人はこういう気持ちになるものだ、という常識的なことも必要です。このことは読解力とは異なる領域ですが、文章を読むためには、常識という名の前知識は必要なことと言えます。
〈実験〉常識的に考えてみてください。
まず次のAグループの中から一つ思い浮かべてください。
A: 温泉、風邪、牧場、スキー、コップ、おにぎり、冬
次に思い浮かべたものから連想するものを一つ次のBグループから思い浮かべてください。
B: 米、定規、まんじゅう、雪、パソコン、牛乳、ティッシュ
次にBグループで思い浮かべたものから連想するものを一つ次のCグループから思い浮かべてください。
C: 速い、鋭い、甘い、白い、赤い、広い、狭い
これで最後です。Cグループで思い浮かべたものから連想するものを次のDグループから思い浮かべてください。
D: デパート、信号、砂糖、ピラミッド、森林、世界地図
あなたがDグループで思い浮かべた(連想した)のは
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さとう です
教務部 松尾