簡単な問題でさえ、何と正答は0.2%

中3生が、自分の実力を、自分で判断できるようにと、あり新聞社が、「高校進学実力テスト」と銘打って、紙上テストを企画した。
慎重を期した新聞社は、問題を公開する前に、数校の公立中学に依嘱して、無作為抽出一千人の生徒に、教室でそのテストを受けてもらったのである。
次のページのA、Bの問題は、そのテストの数学科での出題問題で、とくにBはテスト全体の程度を知っていただくための見本として、お見せしたのである。
問題なのは、Aの問題。何とこれが満足に解けた生徒が、1千人中たったの2人しかいない。ほかの2人の生徒が、方程式までは立てえたが、計算ミスをしたため得点には至らなかったという。
正解率はわずかに0.2%、不備の2人を加えたとしても、1000人中の4人たったの0.4%よりこの問題をときえなかったことになる。
ご覧のように、しごく素直な合金問題で、未知数3文字の連立方程式で、いとも簡単に解ける問題である。
今の中学生は、何と考える力を持っていないのだろう、と嘆くのは、決して私1人ではないであろう。

A  金と銅とを混ぜて合金を作ろうと思います。
   24金とは純金のことで、20金とは重さで金と銅との比が20:4のことを表しています。
   いま、金と銅を混ぜて18金を作ろうと思ったところ、誤って16金を作ってしまった。
   そこで、金を何gか加えたところ、ちょうど200gの18金ができました。あとで加えた金の重さを求めたい。

                                       祥伝社「入江塾の秘密」より

                                

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